オフィス案件を終了した話

8月から始めた都内某事業所でのWeb制作更新案件の仕事ですが、12月で契約を満了し、更新はしませんでした。
チームリーダーからのパワハラまがいの言動と振る舞いがあったのも事実です。
でもそれ以上に、50代でWeb系の仕事をすることの意味を考えて更新をためらいました。
ではどうして更新しなかったのか、その理由についてまとめてみたので参考にしていただければと思います。

目次

更新をしなかった理由

成長スピードを優先

一番の理由は、自分の成長スピードを優先させたかったということに尽きます。

オフィスでは6人のチームで100以上あるクライアントのWebサイトを、メールの依頼を受けてひたすら更新するという仕事でした。

サイトは社内オリジナルテーマのWordPressを始め、20年以上前のHTMLサイトが約2/3を占めるという状態です。

クライアントが学術系の堅いところが主のため、データの保守性が最も重要とされたため、なかなかリニューアルが進まず、未だに古い仕様を運用保守しているというのが現場の状況でした。

入ってから分かったのですが、更新作業が15分刻みで数値化され、それに基づいて更新費用を請求するというビジネスモデルでした。

なかなか考えられているのですが、コーダーは常に時間を気にする作業となり、定型的な作業から抜けることが困難で、創意と工夫でスキルを伸ばすことができないことが見えたのが大きいでしょうか。

忙しい時はほぼずっとページの更新とメールのやりとりで1日が過ぎていくのでしたけど、10月の閑散期に入ると時間を持て余すことが多くなりました。

他のプロパーメンバーは、そんな時は自分で周辺知識やデザインの学習をしているようでしたが、自分は立場が外部の人間でしたので、余計な詮索をされないようただ画面を見つめて更新依頼が来るのを待っていることが多くなってきました。

言われた一言「スキル磨きは自己研鑽で!」

契約は更新をしない判断をしたのは、チームリーダーから言われたこの一言です。

時間を持て余し気味だった自分はこの時にリーダーの考えを見透かしてしまった感じでしょうか。

閑散期に入って外部の人間を抱えるのはコストでしかなかったのでしょうね。

私はそう察したので、エージェントを通して、今期で契約を終了する旨を伝えました。

特に業務時間に別の勉強をしていたことはなかったのですが。

結局プロパーとは違うので派遣は派遣でしかないのです。

プロパーの指示に従った仕事を淡々とこなすだけ。

それでも、チームリーダーからは、

「次回契約からはもっと高いレベルの仕事をしてほしい、足りないスキルは業務外の自己研鑽で高めてください

との言葉。

ん?

何か引っ掛かるものがあるんです。

契約にない、高いレベルの仕事を要求された場合、通常であれば、そのためのスキルアップの時間は業務で保証するか、単価を上げるかのどちらかになりますよね。

それが、どちらもなく、現状の単価でスキル不足を自己研鑽で補え、とは何かその会社の都合で、いいように使われているんじゃないか?と思えるようになったのでした。

そこまでして、この仕事を続けていくことが果たして今後のキャリア形成にプラスになるのでしょうか

そんな思いが沸々と湧き上がってきたのでした。

チームリーダーからは雇ってあげてる感が漂ってきますし、3ヶ月経験してみて、「古いサイトをいじるのはもう十分だな、成長はないな」と感じたことが大きいですね。

これが、きちんと新しい業務に対して、時間と単価アップが約束されるなら続けても良かったのでしょうけど・・・。

派遣や業務委託は傭兵であることを自覚すること!

今回の案件参画で分かったことがあります。派遣や業務委託とは、所詮傭兵であるということを自覚しなければならないということです。

社員リソースが足りないから、アウトソーシング化するわけですから。

仕事を通じて成長をするなんてことを考えたらダメだということです。

わかりきっていることですけど、期待されていることは指示通りのことを黙々とこなす人材。

だからこそ割り切って企業とは付き合うようにしなければいけないと考えるようになりました。

そのためには、自分が理論武装すること、つまり、武器となる資格を持っていることが必要なのだということがわかりました。

公務員と違う資本主義マインドを持つこと

フリーランスの悲哀を感じながらも、お世話になった方々に義理立てしなくてもいいのが委託契約のいいところだと思います。

ここはドライにいくことが肝心と見切りをつけることになったというわけです。

きっと公務員時代の自分だったらできない判断でしたね。

教員なら無理難題押し付けられても、自分の時間を削りなんとか要求に応えようとしたかと思います。

でも、ここは資本主義社会の最前線。

そんなボランティア精神は一切不要。

時間と報酬はその最もベースとなる考え方。

時間を拘束するということは、その分料金が発生するわけで、それはクライアントに対してだけでなく、雇用される場合も同じなわけです。

そんなマインドを身につけさせてもらえたことにも今の現場には感謝しかありません。

それに、今の現場で仕事をしたことで、古いサイトに対する経験値も上がったし、なにより落ち着いた環境に引越しすることができたのは大きいかもしれません。

フリーランスが引越しできた信用の対価の雇用であったと考えるようにしました、とさ。

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